2012年7月30日月曜日

芸術表象論特講#8

こんにちは。毎日、酷い暑さで体が悲鳴をあげそうです。

25日におこなわれました「芸術表象論特講」8回目のレクチャーについて、少しご報告したいと思います。

今回のゲストは、水戸芸術館学芸員の竹久侑氏でした。



竹久氏は今までのゲストの方々とは違い、「美術、美術館にまつわる根本的なこと」として、現場・地域でアートプロジェクトをすることを踏まえて竹久氏が日々考えていることを、聴講者に対して7つの質問というかたちで投げかけてくださいました。

その7つの質問とは・・・
1、あなたは美術館に何を求めて行きますか?
2、あなたは美術に何を求めていますか?
3、学芸員の役割とは何ですか?
4、いまの日本における美術をとりまく環境の問題とは?
5-1、「アートによる地域振興」という発想についてどう思うか?
5-2、地域での芸術祭やアートプロジェクトを通して、アートが社会に及ぼしうる影響とは?



▲学生の意見を聞く竹久氏


時間がなくて、7つまでいかなかったのですが、様々な意見が交わされました。そして、ちょっと、現場の生々しいお話も垣間見れたりもしました。

実は7つ目の最後の質問は「あなたと美術の出会いについておしえてください」というもので、この根本的な所を見直すことで、美術がなぜ必要かが見えてくるのではないかと、おっしゃっていました。

質問の1や2は改めて聞かれると、なんでかなぁと考えさせられます。
私たちは、いつのまにか美術ありきで来ているところがあるので、原点を思い出すのはいろんな意味で良いことかもしれません。


前期は竹久氏で終了いたしました。

次回は後期、9月頃を予定しています。
詳細が決定し次第、お知らせしたいと思います。

それでは、良い夏休みを。




2012年7月14日土曜日

芸術表象論特講#7

まだ梅雨明けしていないのに、すでに暑さに負けそうです。

11日におこなわれました「芸術表象論特講」7回目のレクチャーについて、少しご報告したいと思います。

今回のゲストは、人類学者の兼松芽永氏でした。






アート・プロジェクトを問題化する視座についてお話していただきました。  はじめに「大地の芸術祭」の概要について、そこから「リレーショナル・アート」などに触れながら、芸術祭に関わる人やモノ・出来事のつながりのあり方についてお話ししてくださいました。



▲ 学生の質問を聞く兼松氏


新潟県十日町市・津南町で2000年から3年に1度、開催されている「大地の芸術祭」を軸に、人類学という、別の角度からのアプローチは、私たちに考える幅を与えてくれたと思います。   



次回は、7月25日(水)5限、水戸芸術館現代美術センター学芸員の竹久侑氏を予定しております。

それでは。


2012年7月13日金曜日

新入生歓迎会

今年度がはじまってから、約3ヶ月ちょっと。

芸術表象専攻では、遅ればせながら「新入生歓迎会」を開催しました。

主催は2年生。3年生も手伝って、バーベキューをおこないました。


▲ 肉を焼く学生とN助手


▲ 全体はこんな感じでした


「芸術表象論特講」のゲストで来校された、兼松芽永氏やアーティストの三田村美土里氏ほか、非常勤の先生方や美術教育専攻の1年生、芸術表象専攻以外の学生も多数参加してくれました。

学生たちは、先輩後輩の交流をはじめ、先生方といろいろとお話ができたようで、充実した時間だったと思います。

15・16日にはオープンキャンパスが開催されます。
芸術表象専攻では、3年生による作品展示をおこなう予定です。
お時間ありましたら、ぜひお越し下さい。

それでは。






2012年7月6日金曜日

芸術表象論特講#6

こんにちは。暑い日が続いているので、熱中症にならないよう、こまめに水分補給をするように気をつけたりしてます。

4日におこなわれました「芸術表象論特講」6回目のレクチャーについて、少しご報告したいと思います。

今回のゲストは、画家であり、本校教授でもある中村一美先生でした。




これまでの作品について、画像を見せながらお話しされた後、北澤先生や杉田先生との対話を交えながら、さらに作品について深くお話してくださいました。


                    ▲北澤先生と話す中村先生

画像のなかには、中村先生が学生の頃に描いた自画像や、ヴェネチアビエンナーレのコンペ用展覧会模型など、普段は見ることのできないものもありました。

制作する際に、音楽を聴くがロックは聴かないなど、作品以外のことでも興味深いお話がたくさんありました。

そして、中村先生は「キラキラ光るのが好き」ということだそうです。

こうしたお話を聞いてから作品を見ると、また見え方が違うかもしれません。

中村先生は、来年個展をされるそうなので、とても楽しみです。

それと、7月12日(木)14:20より、NHK教育チャンネル(Eテレ)高校講座「美術」において『色彩の鍵をつかめ』というタイトルで、女子美の付属高校生と共に講師として中村先生が出演されます。

ぜひチェックしてみてください。

次回は7月11日(水)3限、兼松芽永氏(芸術の人類学/社会学)を予定しております。


それでは。


2012年7月3日火曜日

芸術表象論特講#5

こんにちは。不安定な天候で、家を出るとき傘が必要なのか迷ってしまいます。

27日におこなわれました「芸術表象論特講」5回目のレクチャーについて、少しご報告したいと思います。

今回のゲストは、『美術手帖』編集長の岩渕貞哉氏でした。



                                                    ▲ 岩渕氏の横に、たくさんの『美術手帖』が積まれています。


レクチャーは、『美術手帖』の歴史から岩渕氏が編集長になる前後のこと、そして「アートマーケット」についてお話してくださいました。

『美術手帖』は、戦後まもない1948年に創刊され、今年で63年(今月号で969号)という歴史を持ちます。2008年の12月号では、創刊60年記念特大号として730号までの表紙が掲載されています。気になる人は、ぜひチェックしてみてください。

それと、レクチャーで取り上げられた、今年刊行された1月号の「特集 世界のアートマーケット」と、今月号「特集 デミアン・ハースト」もぜひチェックしてみてください。


ちなみに、今回のポスターはこんな感じでした。

                

次回は7月4日(水)5限、本校教授で 画家の中村一美先生を予定しております。

それでは。